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新型コロナウイルスに関するQ&A

(一般の方向け)

 

令和2年4月2日時点版

 

出典:「厚生労働省」ホームページ    (https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q4

 

 


※上の画像を押すと、「各都道府県の新型コロナウイルスに関するお知らせ・電話相談窓口」にご案内致します。

 

 

 

<新型コロナウイルスについて>
問1 「コロナウイルス」とはどのようなウイルスですか?
問2 新型コロナウイルスは、コウモリ由来というのは本当ですか?

 

<基本方針>
問3 新型コロナウイルス感染症対策の基本方針(令和2年2月25日)が公表されたが、目的は何ですか?

 

<感染様式>
問4 新型コロナウイルス感染症にはどのように感染しますか?
問5 空気感染は起きているのでしょうか?
問6 無症状病原体保持者(症状はないがPCR検査が陽性だった者)から感染しますか?
問7 新型コロナウイルスはペットから感染しますか?
問8 感染者の糞便から感染することがありますか。?
問9 感染者が見つかった場所(外国、国内)から送られてくる手紙や輸入食品などの荷物により感染しますか?
問10 食品を介して新型コロナウイルス感染症に感染することはありますか?
問11 これまで何人の方が退院され、そのような方にはどのような治療が行われたのですか?
問12 新型コロナウイルス感染症で治療を受けた場合、治癒したと判断されるのはどういう場合ですか?また、新型コロナウイルスに効く薬はまだないのに、どうして治癒するのでしょうか?

 

<新型コロナウイルス感染症の予防法>
問13 感染を予防するために注意することはありますか?心配な場合には、どのように対応すればよいですか?
問14 集団感染を防ぐためにはどうすればよいでしょうか?
問15 家族に新型コロナウイルスの感染が疑われる場合に、家庭でどんなことに注意すればよいでしょうか?
問16 濃厚接触とはどのようなことでしょうか?
問17 「咳エチケット」とは何ですか?
問18 イベント等の開催について注意することはありますか?
問19 高齢者の多い社会福祉施設などでは、どのような感染対策を行っていますか?

 

<マスク、トイレットペーパーに関するもの>
問20 マスクをした方がよいのはどのような時ですか?
問21 マスクが手に入りにくいですが、いつになったら手に入るようになりますか?
問22 マスクが手に入らないときは、代わりにどのような方法があるでしょうか?
問23 トイレットペーパーやティッシュペーパーが不足していると聞きますが、本当ですか?
問24 中国からの輸入が多い割り箸や食料品などが不足する可能性があると聞きましたが、本当ですか。

 

<潜伏期に関するもの>
問25 潜伏期間はどれくらいありますか?
問26 チャーター便で武漢から帰国した方で自宅に帰られた方や、ダイヤモンド・プリンセス号の乗客で下船された方について、どのような考え方に基づいて、自宅等に戻れることになったのでしょうか?
問27 クルーズ船を下船した後、陽性と判明した事例(国内、米国、豪州等)があるのはなぜでしょうか?

 

<症状がある場合の相談や新型コロナウイルス感染症に対する医療について>
問28 熱や咳があります。どうしたらよいでしょうか?
問29 発熱の継続はどのように確認すればいいですか?
問30 「帰国者・接触者相談センター」は何をするところですか?
問31 PCR検査の検査体制は増えていますか。「検査がしたくても、保健所で断られ、やってもらえない」との指摘があります。保険適用が始まるとどのように変わるのでしょうか?
問32 新型コロナウイルスへの感染が心配される場合、直に医療機関を受診しないように、複数の医療機関を受診することを控えるように、とされているのはなぜでしょうか?
問33 一度新型コロナウイルスの感染が確認された方が退院し、後に再度PCR検査を行ったところ、陽性反応が出た事例が大阪府で報告されましたが、これはなぜですか?
問34 新型コロナウイルスは重症化しやすいのですか?
問35 この冬インフルエンザの流行はどのようになっていますか?
問36 妊娠中に新型コロナウイルスに感染した場合、どのような症状や胎児への影響がありますか?

 

<小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の臨時休業等に関すること>
問37 学校の臨時休校について、今後、地域単位で行われることはあるのでしょうか?
問38 臨時休校によって、子供たちの学びに遅れが生じてしまいましたが、学校再開後、これらの遅れを取り戻すことはできるのでしょうか?
問39 保育園・幼稚園でも一斉臨時休園が行われるのですか?
問40 中国から一時帰国した児童生徒等に対して、帰国後の学校への受け入れ支援や、いじめ防止等に向けて、どのような取組が行われていますか?
問41 3月9日の「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」は何を協議したのですか。2月25日に専門家会議の議論を踏まえ、政府が要請した対応の効果は現れていますか?
問42 3月19日の「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」は何を協議したのですか。これを受けて、政府はどのような対応を行っていくのですか?
問43 新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(令和2年3月28日)が決定されましたが、どのような内容ですか?
問44 4月1日に公表された「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」の状況分析・提言はどのような内容ですか?

 

 

新型コロナウイルスについて

 

問1 「コロナウイルス」とはどのようなウイルスですか?

 

これまでに、人に感染する「コロナウイルス」は、7種類見つかっており、その中の一つが、昨年12月以降に問題となっている、いわゆる「新型コロナウイルス(SARS-CoV2)」です。このうち、4種類のウイルスは、一般の風邪の原因の10〜15%(流行期は35%)を占め、多くは軽症です。残りの2種類のウイルスは、2002年に発生した「重症急性呼吸器症候群(SARS)」や2012年以降発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」です。コロナウイルスはあらゆる動物に感染しますが、種類の違う他の動物に感染することは稀です。また、アルコール消毒(70%)などで感染力を失うことが知られています。

 

問2 新型コロナウイルスは、コウモリ由来というのは本当ですか?

 

近年、動物由来と考えられる2種類のコロナウイルスが発生しヒトに感染し流行しました。2002年に発生した「重症急性呼吸器症候群(SARS)」や2012年以降発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」です。新型コロナウイルスが動物由来であるとの確定的な証拠は見つかっていませんが、その遺伝子配列が、コウモリ由来のSARS様コロナウイルスに近いため、コウモリがこの新型コロナウイルスの起源となった可能性が考えられています。

 

(参考)国立感染症研究所、日本ウイルス学会ホームページ
     https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/9303-coronavirus.html

 

     日本ウイルス学会ホームページ
     http://jsv.umin.jp/news/news200210.html

 

基本方針

 

問3 新型コロナウイルス感染症対策の基本方針(令和2年2月25日)が公表されたが、目的は何ですか?

 

政府は、これまで新型コロナウイルス感染症に関し、国内侵入を防止する、あるいは遅らせることを主眼とした水際対策を始め、様々な対策を講じてきました(図中@)。

 

ここへ来て、国内の複数地域で、感染経路が明らかではない患者が散発的に発生しており、一部地域には小規模患者クラスターが把握されていることから、集団発生を防ぎ、感染の拡大を抑制すべき時期に入っていると認識しています(図中A)。

 

今がまさに、感染の流行を早期に終息させるために極めて重要な時期であり、確実かつ効果的な対策を講じることにより、クラスターが次のクラスターを生み出すことを防止していかなくてはなりません。
社会・経済へのインパクトを最小限にとどめるためには、「患者の増加スピードを抑えること」と「流行の規模を下げ、患者数のピークを下げること」が必須となります(図中B)。

 

あわせて、その間に、国内で患者数が大幅に増加したときに備え、重症となった方にも対応できるよう医療提供体制等の必要な体制を整える必要があります(図中C)。

 

このため、政府は、現在講じている対策と今後の状況の進展を見据えて講じていくべき対策を整理し、2月25日に「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」をとりまとめました。
※「小規模患者クラスター」とは、感染経路が追えている数人から数十人規模の患者の集団のことをいいます。

 

 

 

感染様式

 

問4 新型コロナウイルス感染症にはどのように感染しますか?

 

現時点では、飛沫感染(ひまつかんせん)と接触感染の2つが考えられます。

 

(1)飛沫感染 感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つば など)と一緒にウイルスが放出され、他者がそのウイルスを口や鼻から吸い込んで感染します。
※感染を注意すべき場面:屋内などで、お互いの距離が十分に確保できない状況で一定時間を過ごすとき

 

(2)接触感染 感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、自らの手で周りの物に触れると感染者のウイルスが付きます。未感染者がその部分に接触すると感染者のウイルスが未感染者の手に付着し、感染者に直接接触しなくても感染します。
※感染場所の例:電車やバスのつり革、ドアノブ、エスカレーターの手すり、スイッチなど

 

問5 空気感染は起きているのでしょうか?

 

国内の感染状況を見ても、空気感染は起きていないと考えられるものの、閉鎖空間において近距離で多くの人と会話する等の一定の環境下であれば、咳やくしゃみ等がなくても感染を拡大させるリスクがあります。

 

問6 無症状病原体保持者(症状はないがPCR検査が陽性だった者)から感染しますか?

 

通常、肺炎などを起こすウイルス感染症の場合、症状が最も強く表れる時期に、他者へウイルスを感染させる可能性も最も高くなります。
  https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/about/transmission.html

 

したがって、可能性は低いとみられるものの、新型コロナウイルスについては十分解明されていないこともあるため、一般的な感染症対策や健康管理を心がけてください(問13を参照ください)。

 

問7 新型コロナウイルスはペットから感染しますか?

 

これまでのところ、新型コロナウイルスがペットから人に感染した事例は見つかっていません。一般に、動物との過度な接触は控えるとともに、普段から動物に接触した後は、手洗いや手指消毒用アルコールで消毒などを行うようにしてください。

 

(参考)厚生労働省ホームページ:動物由来感染症
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou18/index.html

 

 

問8 感染者の糞便から感染することがありますか?

 

これまで通り通常の手洗いや手指消毒用アルコールでの消毒などを行ってください。
また、新型コロナウイルス感染症の疑いのある患者や新型コロナウイルス感染症の患者、濃厚接触者が使用した使用後のトイレは、急性の下痢症状などでトイレが汚れた場合には、次亜塩素酸ナトリウム(市販されている家庭用漂白剤等はこれにあたります、1,000ppm)、またはアルコール(70%)による清拭をすることを推奨します。

 

問9 感染者が見つかった場所(外国、国内)から送られてくる手紙や輸入食品などの荷物により感染しますか?

 

現在のところ、中国やウイルスが見つかったその他の場所から積み出された物品との接触から人が新型コロナウイルスに感染したという報告はありません。WHOも、一般的にコロナウイルスは、手紙や荷物のような物で長時間生き残ることができないとしています。
【WHOの情報】
https://www.who.int/news-room/q-a-detail/q-a-coronaviruses
https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/advice-for-public

 

【国立医薬品食品衛生研究所の情報】
   http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/microbial/2019-nCoVindex.html

 

 

問10 食品を介して新型コロナウイルス感染症に感染することはありますか?

 

新型コロナウイルス感染症の主要な感染経路は飛沫感染と接触感染であると考えられています。
2020年4月1日現在、食品(生で喫食する野菜・果実や鮮魚介類を含む。)を介して新型コロナウイルス感染症に感染したとされる事例は報告されていません。
なお、食品や食事の配膳等を行う場合は、不特定多数の人と接する可能性があるため、接触感染に注意する必要があります(※)。
食器についても同様で、清潔な取扱を含め十分お気をつけ下さい。
※接触感染は新型コロナウイルス感染症の主要な感染経路の1つです。

 

コロナウイルスは熱(70度以上で一定時間)及び
アルコール(70%以上、市販の手指消毒用アルコールはこれにあたります)
に弱いことがわかっています。

 

製造、流通、調理、販売、配膳等の各段階で、食品取扱者の体調管理やこまめな手洗い、手指消毒用アルコール等による手指の消毒、咳エチケットなど、通常の食中毒予防のために行っている一般的な衛生管理が実施されていれば心配する必要はありません。
WHOからの一般的な注意として「生あるいは加熱不十分な動物の肉・肉製品の消費を避けること、それらの取り扱い・調理の際には注意すること」とされています。

 

問11 これまで何人の方が退院され、そのような方にはどのような治療が行われたのですか?

 

国内で発症した事例、空港検疫又はチャーター便で帰国された方で、症状があって入院した1,649名並びに症状がないが陽性の方244名のうち、472名、クルーズ船から下船された方で陽性であった方712名のうち619名の合計1,090名を超える方が退院しています(4月1日12時時点)。この新型コロナウイルスそのものに効く抗ウイルス薬はまだ確立していませんが、これら退院された方々は、ウイルスによる熱や咳などの症状の緩和を目指す治療(対症療法)をうけました。具体的には、解熱剤や鎮咳(ちんがい)薬を投与したり、点滴等が実施されています。また、肺炎を起こした場合は、酸素投与や人工呼吸等を行うこともあります。

 

問12 新型コロナウイルス感染症で治療を受けた場合、治癒したと判断されるのはどういう場合ですか。また、新型コロナウイルスに効く薬はまだないのに、どうして治癒するのでしょうか?

 

発熱や咳等の呼吸器症状が消失し、鼻腔や気管などからウイルスを検出できなくなった状況を「治癒した」と判断しています。
また、この新型コロナウイルスそのものに効く抗ウイルス薬はまだ確立しておらず、ウイルスが上気道や肺で増えることで生じる発熱や咳などの症状を緩和する目的の治療(対症療法)として、解熱剤や鎮咳薬を投与したり、点滴等が実施されています。対症療法により、全身状態をサポートすることで、この間ウイルスに対する抗体が作られるようになり、ウイルスが排除されて治癒に至ると考えられます。

 

 

新型コロナウイルス感染症の予防法

 

問13 感染を予防するために注意することはありますか。心配な場合には、どのように対応すればよいですか?

 

まずは、一般的な感染症対策や健康管理を心がけてください。
具体的には、石けんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒などを行い、できる限り混雑した場所を避けてください。また、十分な睡眠をとっていただくことも重要です。
また、人込みの多い場所は避けてください。屋内でお互いの距離が十分に確保できない状況で一定時間を過ごすときはご注意下さい。

 

問14 集団感染を防ぐためにはどうすればよいでしょうか?

 

 多くの事例では新型コロナウイルス感染者は、周囲の人にほとんど感染させていないものの、一人の感染者から多くの人に感染が拡大したと疑われる事例が存在します(ライブハウス、スポーツジムや屋形船等の事例)。また、一部地域で小規模患者クラスターが発生しています。
 ※「小規模患者クラスター」とは、感染経路が追えている数人から数十人規模の患者の集団のことを言います。

 

 急激な感染拡大を防ぐためには、小規模患者クラスターの発生の端緒を捉え、早期に対策を講じることが重要です。これまでの感染発生事例をもとに、一人の感染者が生み出す二次感染者数を分析したところ、感染源が密閉された(換気不十分な)環境にいた事例において、二次感染者数が特徴的に多いことが明らかになりました。(下のグラフ)
 こうしたことから、これまで集団感染が確認された場に共通する「1.換気の悪い密閉空間、2.人が密集している、3.近距離での会話や発声が行われる」という3つの条件が同時に重なった場所(換気が悪く、人が密に集まって過ごすような空間(密閉空間・密集場所・密接場所))に集団で集まることは避けてください。

 

〜 皆さんが、「3つの条件を同時に重なった場所」を避けるだけで、多くの人々の重症化を食い止め、命を救えます。 〜

 

 

 

 

問15 家族に新型コロナウイルスの感染が疑われる場合に、家庭でどんなことに注意すればよいでしょうか?

 

ご家族に新型コロナウイルスの感染が疑われる場合には、同居されているご家族は以下の8点にご注意ください(詳しくは、一般社団法人日本環境感染症学会とりまとめをご参照ください。)。
ご本人は外出を避けてください。ご家族、同居されている方も熱を測るなど、健康観察をし、不要不急の外出を避け、特に咳や発熱などの症状があるときには、職場などには行かないようにしてください。

 

(1)部屋を分けましょう

 

個室にしましょう。食事や寝るときも別室としてください。
子どもがいる方、部屋数が少ない場合など、部屋を分けられない場合には、少なくとも2m以上の距離を保ったり、仕切りやカーテンなどを設置することをお薦めします。寝るときは頭の位置を互い違いになるようにしましょう。

 

(2)感染が疑われる家族のお世話はできるだけ限られた方で。

 

心臓、肺、腎臓に持病のある方、糖尿病の方、免疫の低下した方、妊婦の方などが、感染が疑われる家族のお世話をするのは避けてください。

 

(3)マスクをつけましょう

 

使用したマスクは他の部屋に持ち出さないでください。
マスクの表面には触れないようにしてください。マスクを外す際には、ゴムやひもをつまんで外しましょう。マスクを外した後は必ず石鹸で手を洗ってください(アルコール手指消毒剤でも可)。
マスクが汚れたときは、新しい清潔な乾燥マスクと交換してください。マスクがないときなどに咳やくしゃみをする際は、ティッシュ等で口と鼻を覆いましょう。

 

(4)こまめに手を洗いましょう

 

こまめに石鹸で手を洗いましょう。アルコール消毒をしましょう。洗っていない手で目や鼻、口などを触らないようにしてください。

 

(5)換気をしましょう

 

部屋は定期的に換気してください。共有スペースや他の部屋も窓を開けましょう。

 

(6)手で触れる共有部分を消毒しましょう

 

物に付着したウイルスはしばらく生存します。ドアの取っ手やノブ、ベッド柵など共有部分は、薄めた市販の家庭用塩素系漂白剤で拭いた後、水拭きしましょう。

 

※家庭用塩素系漂白剤は、主成分が次亜塩素酸ナトリウムであることを確認し、濃度が0.05%(製品の濃度が6%の場合、水3Lに液を25?)になるように調整してください。
トイレや洗面所は、通常の家庭用洗剤ですすぎ、家庭用消毒剤でこまめに消毒しましょう。タオル、衣類、食器、箸・スプーンなどは、通常の洗濯や洗浄でかまいません。感染が疑われる家族の使用したものを分けて洗う必要はありません。
洗浄前のものを共有しないようにしてください。特にタオルは、トイレ、洗面所、キッチンなどで共有しないように注意してください。

 

(7)汚れたリネン、衣服を洗濯しましょう

 

体液で汚れた衣服、リネンを取り扱う際は、手袋とマスクをつけ、一般的な家庭用洗剤で洗濯し完全に乾かしてください。
※糞便からウイルスが検出されることがあります。

 

(8)ゴミは密閉して捨てましょう

 

鼻をかんだティッシュはすぐにビニール袋に入れ、室外に出すときは密閉して捨てください。その後は直ちに手を石鹸で洗いましょう。

 

(参考)一般社団法人日本環境感染学会ホームページ
   http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/files/jsipc/dokyokazoku-chuijikou.pdf

 

 

問16 濃厚接触とはどのようなことでしょうか?

 

濃厚接触かどうかを判断する上で重要な要素は二つあり、?距離の近さと?時間の長さです。必要な感染予防策をせずに手で触れること、または対面で互いに手を伸ばしたら届く距離(目安として2メートル)で一定時間以上接触があった場合に濃厚接触者と考えられます。
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議では、対面で人と人との距離が近い接触(互いに手を伸ばしたら届く距離で2メートル程度)が、会話などで一定時間以上続き、多くの人々との間で交わされる環境は感染を拡大させるリスクが高いとされています。

 

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の意見はこちらをご覧ください。
   https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000599431.pdf

 

 

問17 「咳エチケット」とは何ですか?

 

咳エチケットとは、感染症を他者に感染させないために、咳・くしゃみをする際、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖、肘の内側などを使って、口や鼻をおさえることです。
対面で人と人との距離が近い接触(互いに手を伸ばしたら届く距離でおよそ2mとされています)が、一定時間以上、多くの人々との間で交わされる環境は、リスクが高いです。感染しやすい環境に行くことを避け、手洗い、咳エチケットを徹底しましょう。
詳しくは、厚生労働省のホームページをご覧ください。
   https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187997.html

 

 

問18 イベント等の開催について注意することはありますか?

 

3月19日の専門家会議では、全国的な大規模イベント等については、集団感染が起こると全国的な感染拡大につながる懸念があることから、主催者がリスクを判断して慎重な対応が求められるとの見解が示されました。

 

このため、地域における感染者の実情やその必要性等にかんがみて、主催者がどうしても開催する必要があると判断する際には、感染予防対策の実施等を十分注意して行っていただく必要があります。

 

リスクへの対応を検討する上で参照すべき「感染対策のあり方の例」(「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020年3月19日新型コロナウイルス感染症対策専門家会議)別添)も参考にしつつ、引き続き感染拡大の防止に十分留意してください。

 

「感染対策のあり方の例」(「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020年3月19日新型コロナウイルス感染症対策専門家会議)別添    https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000610566.pdf

 

 

問19 高齢者の多い社会福祉施設などでは、どのような感染対策を行っていますか?

 

新型コロナウイルスについては、高齢者と基礎疾患がある方については重症化しやすいため、高齢者介護施設等においては、ウイルスを持ち込まない、拡げないことに留意し、感染経路を絶つことが重要です。このため、施設等の指定・監督権限を持つ各自治体や関係団体を通じて、全国の施設等に対して対策の留意点などを示して感染対策の徹底を図っています。

 

具体的には、各施設等において、厚生労働省が示した感染対策マニュアル等に基づき、高齢者や職員、さらには面会者や委託業者等へのマスクの着用を含む咳エチケットや手洗い・手指消毒用アルコールによる消毒等、サービス提供時におけるマスクやエプロン、手袋の着用、食事介助の前の手洗いや清潔な食器での提供の徹底等、感染経路を遮断するための取組を強く要請しています。

 

また、新型コロナウイルス感染症の発生状況等を踏まえ、

 

@職員は、出勤前に体温を計測し、発熱等の症状が見られる場合には出勤を行わないことを徹底
A面会についても、緊急やむを得ない場合を除き、制限が望ましく、面会を行う場合でも、体温を計測し、発熱が認められる場合には面会を断ること
B委託業者等についても、物品の受け渡しは玄関など施設に限られた場所で行い、立ち入る場合には、体温を計測してもらい、発熱が認められる場合には立ち入りを断ること

 

などの取組も強く要請しています。

 

 

マスク、トイレットペーパー

 

問20 マスクをした方がよいのはどのような時ですか?

 

マスクは、咳やくしゃみによる飛沫及びそれらに含まれるウイルス等病原体の飛散を防ぐ上で高い効果を持ちます。咳やくしゃみ等の症状のある人は積極的にマスクを着用しましょう。
ご自身の予防用にマスクを着用することは、混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられますが、屋外などでは、相当混み合っていない限り、マスクを着用することによる予防効果はあまり認められていません。

 

問21 マスクが手に入りにくいですが、いつになったら手に入るようになりますか?

 

 マスクは、国内メーカーで24時間の生産体制を敷いており、供給は2月末に毎週1億枚を超えました。国内メーカーには増産を働きかけ、輸入量も増やすことで、3月は月6億枚を確保しています。また、今月(4月)は、更なる生産の増強や輸入の増加によって、7億枚を超えるマスクを確保することを見込んでいます。
 具体的には、国内メーカーは、24時間体制で、通常の3倍の増産を継続しているほか、「マスク生産設備導入支援事業費補助金」を活用して、更なる増産に取り組んでいます。
 例えば、興和株式会社は、本補助事業を活用して、最先端のマスク製造ラインを設置し、3月13日から生産を開始しました。今後1か月程度で1,200万枚の増産・供給を開始することを目指しています。また、3月13日には、同補助金により約5,000万枚規模の増産設備の第二弾の導入支援を決定しました。さらに、第三弾として、3月25日に約300万枚規模の増産設備の導入支援を決定しました(その後、1社より辞退の連絡があり、増産設備の規模は約260万枚規模となっています)。

 

 3月5日以降、国が自らマスクを確保し、人口に占める患者数の割合が大きい北海道の41市町村の住民や介護施設等に対して順次配布を行っています。
 医療施設については、通常の流通では確保が困難な場合があることから、政府からマスクメーカーへの増産要請に加えて、2月25日、厚生労働省の指示の下、メーカーと卸業者が協力して、医療機関の必要度に応じて、一定量の医療用マスクを感染症指定医療機関に対して優先的に供給する仕組みを開始し、3月23日までに227万枚のサージカルマスクを配布しています。
 マスクの在庫が不足している一般の医療機関についても、都道府県の備蓄を振り向けることや、備蓄の増強の対応を厚生労働省から都道府県の衛生主管部局に依頼しています。長袖ガウン、手袋など、医療機関での感染拡大防止に必要なマスク以外の防護具についても、同様の依頼を行っています。
 優先度合いは勘案しつつも、医師会や歯科医師会のルートも活用し、最終的に全ての医療機関に十分なマスクが届くことが必要です。各省庁が保有していたマスク約250万枚や、国が自ら確保したマスク約1,500万枚も活用し、一般の医療機関も含め、3月17日以降、順次、マスクの必要性の高い感染症指定医療機関や重症患者が入院する病院などへの優先配布を進めています。さらに、4月1,500万枚以上を確保して、医療機関等へ配布を行う予定です。
 これに加えて、全国の小中学校の児童・生徒、教職員の皆様に対して、1,100万枚の布製マスクを確保して、4月中を目途に配布を行う予定です。
 また、介護施設等については、都道府県の備蓄を放出するよう要請するとともに、何度でも再利用可能な布製マスクを2,000万枚以上、国が一括して購入し、全国の介護施設や障害者施設、保育所、学童保育等に対し、1人1枚は行き渡るよう、順次配布を行っています。

 

 一般用マスクについては、高齢者が多く利用する施設、あるいはバスやタクシーなど公共交通機関などからもニーズがありますが、新たに生産・輸入されたマスクについては、そうした施設から徐々に出荷量を増やさざるを得ない側面もあることから、店頭に並ぶまでには、なお一定程度の時間を要することにご理解ください。厚生労働省として、経済産業省とも連携しながら、更なる生産の増強や輸入品の確保に取り組んでまいります。

 

 なお、3月15日以降、小売事業者などから購入したマスクを、購入価格を超える価格で譲渡することが禁止されています。違反した場合には、罰則の対象になります。あわせて、不要不急の買いだめを控えていただくよう、ご理解・ご協力をお願いします。

 

(参考)マスク転売規制についてのQ&A(PDF形式:748KB)

 

※ マスクの生産・輸入・販売の状況、一般家庭用マスクの自治体への配布状況は、
経済産業省ホームページ(https://www.meti.go.jp/covid-19/mask.html)にて、逐次発信していますので、そちらもご覧ください。

 

 

問22 マスクが手に入らないときは、代わりにどのような方法があるでしょうか?

 

自分の手を用いるのではなく、ハンカチやタオルなど、口を塞ぐことができるものを代用することでも飛沫(くしゃみなどの飛び散り)を防ぐ効果があります。また、布製のマスクについては、洗剤で洗えば再利用することができます。

 

問23 トイレットペーパーやティッシュペーパーが不足していると聞きますが、本当ですか?

 

トイレットペーパーやティッシュペーパーが不足しているという情報が、SNS等で広がっていますが、下の表のとおり、不足していません。100%近くが国内生産であり、十分な在庫があります。一部店舗での品切れも、順次解消していく見通しです。
その国内生産に当たっての原材料の4割は輸入パルプ材ですが、これらは北米・南米からの輸入であり、中国などのアジアには依存していません。
日本家庭紙工業会や経済産業省からも、製造・流通も正常に行われていることに加え、工場の在庫だけでも約3週間分が確保されているという説明が、2月28日に行われています。
したがって、通常どおりの生産・供給が行われており、今後とも不足する懸念はありません。消費者の皆様には、安心して落ち着いた行動をお願いするとともに、買占めや転売などの行為によって、必要な方にトイレットペーパーなどが届かないといったことがないように、御理解と御協力をお願いいたします。

 

(参考)

 

【日本家庭紙工業会リリース】
「トイレットペーパー、ティシューペーパーの供給力、在庫は十分にあります」     https://www.jpa.gr.jp/file/release/20200228055745-1.pdf

 

 

問24 中国からの輸入が多い割り箸や食料品などが不足する可能性があると聞きましたが、本当ですか?

 

「中国からの割りばしや業務用の食料品などの輸入品が不足する可能性があるのではないか」といった一部報道がなされております。 割り箸は中国からの輸入比率が高い製品ですが、国内流通事業者に確認したところ、割り箸の市中在庫は十分あり、現時点において品薄状態といった状況ではなく、通常通りの流通が行われております。
また、国内木材やプラスチックを用いた代替も可能です。 食料品については、一部の業務用野菜で中国からの輸入が一時減りましたが、現在は回復し、国産野菜も含め、国内の流通量は十分確保されています。 いつもどおりの購買行動をしていただければ問題ありませんので、消費者の皆様には、安心して落ち着いた行動をお願いいたします。

 

 

潜伏期間に関するもの

 

問25  潜伏期間はどれくらいありますか?

 

WHOの知見によれば、現時点で潜伏期間は1-14日(一般的には約5日)とされており、また、これまでのコロナウイルスの情報などから、未感染者については14日間にわたり健康状態を観察することが推奨されています。
   https://www.who.int/news-room/q-a-detail/q-a-coronaviruses

 

 

問26  チャーター便で武漢から帰国した方で自宅に帰られた方や、ダイヤモンド・プリンセス号の乗客で下船された方について、どのような考え方に基づいて、自宅等に戻れることになったのでしょうか?

 

WHOの知見によれば、現時点で潜伏期間は1-14日(一般的には約5日)とされており、また、これまでのコロナウイルスの情報などから、未感染者については14日間にわたり健康状態を観察することが推奨されています。加えて、チャーター便の帰国者については、帰国直後に実施したPCR検査の結果が陰性であった829名のうち、その後PCR検査が陽性に転じた方は5名でした。

 

クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の乗客については、2月5日以降、個室管理で感染拡大防止策を講じ、これらのWHOの知見やチャーター便の帰国者への検査から得られた知見、これら双方の知見をもとに、検疫法(昭和二十六年法律第二百一号)を適用し、14日間の健康観察期間が終了した2月19日までの間にPCR検査の結果が陰性の方について、改めて健康状態を確認した上で、問題がない方は順次、下船していただくこととしました。

 

また、2月19日から下船を開始した方々については、念のため、下船後定期的に健康確認を実施し、2週間の不要不急の外出を控えることなどをお願いして、フォローアップを行いました。3月15日には、船内で14日間の健康観察期間が終了し2月19日から23日にかけて順次下船した計1,011人の方への健康フォローアップが終了しています。

 

問27 クルーズ船を下船した後、陽性と判明した事例(国内、米国、豪州等)があるのはなぜでしょうか?

 

クルーズ船を下船した後、陽性と判明した要因はいくつか考えられますが、例えば、ある方が新型コロナウイルスに感染したとしても、感染初期は、ウイルスが体内で十分に増えていないため、検査の検出限界を下回っているために「陰性」と判定され、その後ウイルスが増えてきた時点で再検査をした結果、「陽性」と判定される場合などが考えられます。

 

 

症状がある場合の相談や新型コロナウイルス感染症に対する医療について

 

問28 熱や咳があります。どうしたらよいでしょうか?

 

 発熱などのかぜ症状がある場合は、仕事や学校を休んでいただき、外出やイベントなどへの参加は控えてください。休んでいただくことはご本人のためにもなりますし、感染拡大の防止にもつながる大切な行動です。そのためには、企業、社会全体における理解が必要です。厚生労働省と関係省庁は、従業員の方々が休みやすい環境整備が大切と考え、労使団体や企業にその整備にご協力いただくようお願いしています。

 

咳などの症状がある方は、咳やくしゃみを手でおさえると、その手で触ったドアノブなど周囲のものにウイルスが付着し、ドアノブなどを介して他者に病気をうつす可能性がありますので、咳エチケットを行ってください。

 

  発熱などのかぜ症状について、現時点では新型コロナウイルス感染症以外の病気による場合が圧倒的に多い状況です。風邪やインフルエンザ等の心配があるときには、これまでと同様に、かかりつけ医等にご相談ください。

 

新型コロナウイルスへの感染のご心配に限っては、最寄りの保健所などに設置される「帰国者・接触者相談センター」にお問い合わせください(問30参照)。特に、2月17日に「相談・受診の目安」として公表しました以下の条件に当てはまる方は、同センターにご相談ください。

 

●風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く場合(解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます)
●強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合

 

 ※高齢者をはじめ、基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患など))がある方や透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている方:
● 風邪の症状や37.5度以上の発熱が2日程度続く場合
●強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合

 

問29 発熱の継続はどのように確認すればいいですか?

 

発熱は、感染症や腫瘍、炎症などにより起こります。一般に、37.5度以上の場合は、発熱とみなします。発熱が認められる場合は、毎日体温を測定し、体温と時間を記録してください。

 

問30 「帰国者・接触者相談センター」は何をするところですか?

 

「帰国者・接触者相談センター」では、皆さまから電話での相談を受けて感染が疑われると判断した場合には、帰国者・接触者外来へ確実に受診していただけるよう調整します。その場合には、同センターより勧められた医療機関を受診してください。複数の医療機関を受診することは控えてください。
同センターで、感染の疑いがないと判断された場合でも、これまで同様かかりつけ医を受診していただけます。その場合、肺炎症状を呈するなど、診察した医師が必要と認める場合には、再度同センターと相談の上、受診を勧められた医療機関でコロナウイルスのPCR検査を受けていただきます。
同センターはすべての都道府県に設置され、24時間対応していますので、詳しくは、下記のホームページをご覧ください。
帰国者・接触者相談センターページ
   https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html

 

 

問31 PCR検査の検査体制は増えていますか。「検査がしたくても、保健所で断られ、やってもらえない」との指摘があります。保険適用が始まるとどのように変わるのでしょうか?

 

 かかりつけ医など、身近にいるお医者さんが必要と考える場合には、すべての患者の皆さんがPCR検査を受けることができる十分な検査能力を確保します。
 具体的には、国立感染症研究所・検疫所に加え、地方衛生研究所、民間検査会社や大学などの協力を得ながら、1日約9000件の検査能力を確保しております。

 

 また、患者の皆さんが検査を受けやすいように、PCR検査の医療保険適用を始めました。帰国者・接触者相談センター(24時間対応)から紹介された帰国者・接触者外来で検査が必要とされたときは、保健所を経由することなく、民間の検査機関に直接、検査依頼を行うことが可能となりました。
 身近にいるお医者さんが、PCR検査が必要と判断した場合には、帰国者・接触者外来を紹介受診し、そのお医者さんの判断を踏まえ、検査を行うこととなります。

 

 地域の検査能力に限界があるために断られるということがないよう、試薬の広域的な融通を図り、必要な検査が各地域で確実に実施できるよう、国がこれまでにも増して緊密に仲介します。

 

 同時に、検査時間を大幅に短縮できる新しい検査機器の開発を進め、3月18日には2つの検査機器、3月26日までにさらに2つの検査機器について、現在のPCR検査と同程度の精度を持つことが確認されました。これにより検査機関での検査時間の短縮が図られ、また、医療機関等での検査の実施の拡大にも繋がります。

 

 

 

問32 新型コロナウイルスへの感染が心配される場合、直に医療機関を受診しないように、複数の医療機関を受診することを控えるように、とされているのはなぜでしょうか。?

 

まず、風邪の症状や発熱、だるさ、息苦しさなどの症状があっても、現時点ではインフルエンザ等の新型コロナウイルス感染症以外の病気の方が圧倒的に多い状況です。風邪やインフルエンザ等の心配がある場合には、これまでと同様、かかりつけ医等にご相談ください。

 

一方で、「帰国者・接触者相談センター」でご案内する「帰国者・接触者外来」には、新型コロナウイルス感染症が疑われる方が受診されますので、感染への不安から、適切な相談をせずに、これらの外来を設置している医療機関を受診することは、皆さんがコロナウイルス感染症でなかった場合に、かえって感染するリスクを招くことになります。

 

また、新型コロナウイルスへの感染の心配に限っては、まず同センターにご相談下さい。
ここで紹介する「帰国者・接触者外来」を設置している医療機関は公開していません。
これは、2009年の新型インフルエンザ流行の際に、一部の府県で特定の医療機関の外来に受診者が殺到して、急を要する方に対する対応に時間を要した等の経験があるからです。
急を要する方(例えば、集中治療を要する重症者)を優先的に受け入れられるようにするための必要な対応ですので、ご理解をお願い致します。

 

問33 一度新型コロナウイルスの感染が確認された方が退院し、後に再度PCR検査を行ったところ、陽性反応が出た事例が大阪府で報告されましたが、これはなぜですか?

 

一般的には、感染症は一度軽快したら、短期間に再感染することは考えにくいとされています。一方で、PCR検査は陰性となったものの、完治していないことがあり、一旦軽快していた感染が再燃することもあります。
今般、一度新型コロナウイルスの感染が確認された方が退院し、後に再度PCR検査を行ったところ、陽性反応が出た事例があるため、今後、当該事例について、より詳細の情報収集を行い、国立感染症研究所ほか専門家と分析をして必要な対応をとっていく必要があると考えています。

 

問34 新型コロナウイルスは重症化しやすいのですか?

 

新型コロナウイルスに感染した人は、軽症であったり、治癒する方も多いです。国内の症例では、発熱や呼吸器症状が1週間前後持続することが多く、強いだるさを訴える方が多いようです。
新型コロナウイルスによる肺炎が重篤化した場合は、人工呼吸器など集中治療を要し、季節性インフルエンザよりも入院期間が長くなる事例が報告されています。高齢者や基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患など)を有する方では、重症化するリスクが高いと考えられています。
国内での発生事例と武漢からのチャーター便帰国者事例を合わせると、PCR検査陽性の方で症状のあった1,649人のうち、重症(人工呼吸器等を必要とした又は集中治療室に入院した)である方は、約3.6%でした(4月1日現在)。
なお、中国疾病対策センター(中国CDC)によると、2月11日までに中国で新型コロナウイルス感染症と診断された約44,000人のデータによると、息苦しさ(呼吸困難)などを認めない軽症例が80%以上と多くを占めており、呼吸困難が生じる重症や呼吸不全に至る重篤例は20%未満に過ぎないと報告されています。
   http://weekly.chinacdc.cn/en/article/id/e53946e2-c6c4-41e9-9a9b-fea8db1a8f51?from=timeline&isappinstalled=0

 

(参考)国立国際医療研究センターからの症例報告
   http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/2019ncov_casereport_200205.pdf

 

 

問35 この冬インフルエンザの流行はどのようになっていますか?

 

新型コロナウイルス同様に飛沫、接触感染するインフルエンザの流行は例年より低いレベルにあります(昨年2月第3週までの推計受診者数が約1,108万人であったのに対して、本年は2月第4週までに約695万人と昨年に比べ約4割の減少を示しています)。いずれにしても、感染予防(手洗い、咳エチケット、人込みの多い場所を避ける等)、普段からの健康づくりは、昨年までと変わりなく重要です。

 

※インフルエンザの流行状況について、詳しくは以下もご覧ください。 インフルエンザに関する報道発表資料 2019/2020シーズン(厚生労働省ホームページ)
   https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou01/houdou_00004.html

 

インフルエンザ流行状況レベルマップ(国立感染症研究所ホームページ)
   https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-map.html

 

 

問36 妊娠中に新型コロナウイルスに感染した場合、どのような症状や胎児への影響がありますか?

 

一般的に、妊娠中に肺炎を起こした場合、妊娠していない時に比べて重症化する可能性があります。そのため、
●風邪の症状や37.5度以上の発熱が2日以上続く場合
●強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合
には、最寄りの保健所などに設置される「帰国者・接触者相談センター」にお問い合わせください。

 

帰国者・接触者相談センターページ
   https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html

 

 

また、妊娠している方が感染した場合の胎児への影響については不明ですが、現時点で妊娠初期・中期に流早産を来す可能性は高くないと考えられています。また、胎児奇形の報告は現在のところありません。詳しくは以下のページを参照下さい。
日本産婦人科感染症学会:インフォメーション一覧
   【参考】 http://jsidog.kenkyuukai.jp/information/index.asp?

 

なお、新型コロナウイルス感染症と胎児死亡との関連性は明らかではないものの、感染した妊婦の感染における胎児死亡の報告が1例あります。この事例では、検査等で胎児には感染が確認できておりません。

 

また、4月1日、厚生労働省では「妊婦の方々などに向けた新型コロナウイルス感染症対策」をとりまとめ公表いたしました。
   https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10653.html

 

 

小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の臨時休業等に関すること

 

 

問37 学校の臨時休校について、今後、地域単位で行われることはあるのでしょうか?

 

 3月19日に開かれた新型コロナウイルス感染症対策専門会議では、今後、日本のどこかの地域で、爆発的に患者が急増状況である「オーバーシュート」が発生した場合には、「感染状況が拡大傾向にある地域」において、「一定期間、学校を休校にすることも一つの選択肢」であることが示されました。
他方、北海道のように、「地方公共団体の首長による独自のメッセージやアラートの発出等が、地域住民の行動変容につながり、一定の効果を上げる可能性」も示唆されています。「オーバーシュート」が発生していなくても、地域の感染状況に応じて、自治体の首長の判断で、地域全体での活動自粛を強化する一環として、学校の設置者に臨時休業を要請することも考えられます。

 

【参考】学校再開に関するQ&A(子供たち、保護者、一般の方へ)(文部科学省ホームページ)

 

 

問38 臨時休校によって、子供たちの学びに遅れが生じてしまいましたが、学校再開後、これらの遅れを取り戻すことはできるのでしょうか?

 

 学習の遅れを取り戻せるよう、各学校において、工夫して、遅れを補うような授業や補習が行われるように、文部科学省から各教育委員会等において依頼しています。
 文部科学省としても、各教科等の家庭学習で考える工夫や教材例をお示ししたり、自宅等で活用できる教材や動画等を紹介する「子供の学び応援サイト」(*)を開設し、家庭学習の際に参考とできるよう支援をしています。

 

 また、政府からは、子供たちの各学年の課程の修了又は卒業の認定等に当たっては弾力的に対処し、子供たちの進級や進学等に不利益が生じないよう配慮することを、学校や教育委員会に対してお願いしています。

 

(*) https://www.mext.go.jp/a_menu/ikusei/gakusyushien/index_00001.htm

 

 

問39 保育園・幼稚園でも一斉臨時休園が行われるのですか?

 

保育園・幼稚園は通常どおり開園していただいています。
ただし、園児や職員等が新型コロナウイルス感染症に罹患した場合や、その地域で感染が拡大していると自治体等が判断した場合には、臨時休園を行うことがあります。その場合にも、訪問型一時預かりや保育士による訪問保育等の代替措置を講ずるようお願いしています。
なお、通常の季節性インフルエンザでも、これまでと同様、園児や職員等が多く罹患した場合には園等の判断により臨時休園となることがあります。

 

問40 中国から一時帰国した児童生徒等に対して、帰国後の学校への受け入れ支援や、いじめ防止等に向けて、どのような取組が行われていますか?

 

中国から一時帰国した児童生徒等に、学習機会の確保をはじめとした教育支援を行うことは、重要な課題と考えています。このため、帰国後居住した地域にある学校への入学希望や、受け入れ後の手続き等で質問やお困りの場合には、まずは、以下の窓口にお問い合せ下さい。

 

学 校 の 種 類 問い合わせ窓口

公立の学校
(幼稚園・小中学校・高校・特別支援学校 等)

現在居住している
都道府県/市区町村の教育委員会 (就学事務担当)

国立、私立の学校

当該学校の事務室

 

さらに、中国等からの急な帰国による一時受け入れや転校等で、様々な問題が生じた場合には、児童生徒等や保護者はもとより、受け入れ側の学校教職員の相談にも対応できるよう、「海外子女教育財団」において教育相談員を設置し、より専門的な知見に基づいたサポートを行っていますので、ご活用下さい。

 

(公益財団法人 海外子女教育振興財団 問い合せ先)
受付時間帯 : 月〜金 10:00〜17:00
専用ダイヤル: (海外から)+81−3−4330−1351            
 (国内から)03−4330−1351

 

学校においては、新型コロナウイルス感染症を理由とした、児童生徒等に対する「いじめ」や「偏見」は許されるものではありません。
このため、文部科学省としては、学校や教育委員会に対し、いじめ防止対策推進法や「いじめの防止等のための基本的な方針」等に基づき、児童生徒等や保護者に寄り添って適切に対応するよう周知徹底を行っていますが、2月7日に、萩生田文部科学大臣からメッセージを公表し、

 

? 正しい知識に基づいて冷静に行動すること
? このため正確な情報を収集・把握すること
? いじめや偏見は決して許されることではなく適切な対応をとっていただくこと をお願いするため、文部科学省ホームページの特設サイトに掲載するとともに、SNS等で発信しています。

 

学校における日々の指導や注意を促すための情報共有等に幅広くご活用下さい。

 

(参考)文部科学省新型コロナウイルス特設ホームページ
   https://www.mext.go.jp/a_menu/coronavirus/index.html

 

 

問41 3月9日の「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」は何を協議したのですか。2月25日に専門家会議の議論を踏まえ、政府が要請した対応の効果は現れていますか?

 

3月9日に、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は、全国の患者クラスター(集団)の発生状況等を分析した結果について検討し、見解を公表しました。
これによると、感染者の数は増加傾向ですが、国内の感染発生事例(2月26日時点)をもとに一人の感染者が生み出す二次感染者数を分析したところ国内で感染が確認された方のうち重症・軽症に関わらず約8割の方は他の人に感染させていないこと、患者クラスター(集団)の発生を比較的早期に発見できている事例も出てきていることなどから、3月9日時点では「日本の状況は、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度、持ちこたえているのではないかと考えられる」とされています。
また、北海道の状況については、緊急事態宣言から少なくとも約2週間後でなければ対策の効果を推定することが困難であり、その後、科学的指標を用いて効果を判断し、「3月19日頃を目処に公表する予定」とされています。

 

(参考)新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の見解」(2020年3月9日)
   https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00093.html

 

 

問42 3月19日の「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」は何を協議したのですか。これを受けて、政府はどのような対応を行っていくのですか?

 

 3月19日に、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は、国内の感染状況や、これまで講じてきた感染拡大防止の取組の効果についての分析と、政府及び自治体に対する提言を公表しました。

 

 これによると、国内の対策の効果については、北海道においては、緊急事態宣言を契機とした道民の方々のいち早い取組により、感染者の急激な増加を避けることができており、全国においても、大規模イベント等の自粛や学校の一斉休校、時差出勤への御協力など、その内訳までは分からない部分はあるものの、国民の皆様の一連の適切な行動により、実効再生産数(1人の感染者が生み出した二次感染者数の平均値)は、3月上旬以降、連続して1を下回り続けるなど、効果があったとされています。

 

 また、国内の感染状況については、引き続き、持ちこたえているとされる一方で、諸外国から我が国に持ち込まれる事例が増えていることや、国内においても感染源(リンク)が追えない事例が散発的に発生し、都市部を中心に感染者が少しずつ増えているなど、一部の地域で感染拡大が見られるとの分析がありました。

 

 諸外国の例をみていても、今後、地域において、感染源(リンク)が分からない患者数が継続的に増加し、こうした地域が全国に拡大すれば、どこかの地域を発端として、爆発的な感染拡大を伴う大規模流行につながりかねないと指摘されています。

 

 このため、政府としては、感染の連鎖を断ち切るためのクラスター対策の抜本的な強化や、感染者の急増に備え、重症者への医療に重点を置く医療提供体制の整備に全力を挙げて取り組んでいきます。

 

 また、国民の皆様に対しても、1.換気が悪い密閉空間、2.多くの人が密集、3.近距離(互いに手を伸ばしたら届く距離)での会話や発声が行われるという3つの条件が同時に重なるような場を避ける行動を、引き続き強くお願いしていきます。

 

〜 皆さんが、「3つの条件を同時に重なった場所」を避けるだけで、多くの人々の重症化を食い止め、命を救えます。 〜

 

(参考)新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020年3月19日)

 

 

問43 新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(令和2年3月28日)が決定されましたが、どのような内容ですか?

 

 3月28日、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部において、新型インフルエンザ等特別措置法に規定する基本的対処方針が決定されました。

 

 これは、国民皆さまの生命を守るため、新型コロナウイルス感染症をめぐる状況を的確に把握し、国や地方公共団体、医療関係者、事業者、そして国民の皆さまが一丸となって対策を更に進めていくため、準拠すべき統一的な指針となるものです。

 

 全般的な方針として、情報の提供・共有及びまん延防止策により、各地域においてクラスター等の封じ込め及び感染者との接触機会の低減を図り、感染拡大の速度を抑制すること、サーベイランス・情報収集及び適切な医療の提供により、高齢者等を守り、重症者及び死亡者の発生を最小限に食い止めるべく万全を尽くすこと、的確なまん延防止策及び経済・雇用対策により、社会・経済機能への影響を最小限にとどめることを掲げつつ、それぞれの事項について、専門的な知見を十分に踏まえつつ、実効性のある方策が取りまとめられています。

 

(参考)新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(令和2年3月28日)

 

 

問44 4月1日に公表された「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」の状況分析・提言はどのような内容ですか?

 

 4月1日、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が、現状の状況分析を行い、分析した結果をまとめた「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」を公表しました。

 

 これによると、日本国内の感染の状況については、「今のところ諸外国のような、オーバーシュート(爆発的患者急増)は見られていないが、都市部を中心にクラスター感染が次々と報告され、感染者数が急増している。そうした中、医療供給体制が逼迫しつつある地域が出てきており医療供給体制の強化が喫緊の課題となっている。」とされています。
また、海外の状況については、「欧州や米国では感染が爆発的に拡大し、世界の状況はより厳しいものとなっている。」とされています。

 

 地域ごとのまん延の状況を判断する際に考慮すべき指標等として、

 

1.新規確定患者数
2.リンクが不明な新規確定患者数
3.帰国者・接触者外来の受診者数

 

などが具体的に示されました。その上で、「感染拡大警戒地域」、「感染確認地域」及び「感染未確認地域」の3つの地域区分ごとに、基本的な考え方や想定される対応などが示されました。

 

 学校については、「地域や生活圏ごとのまん延の状況を踏まえていくことが重要である」とされた上で、「感染拡大警戒地域」においては、「その地域内の学校の一斉臨時休業も選択肢として検討すべきである」とされています。

 

 このほか、提言においては、「3つの密」を避けるための取組の徹底や、自分が患者になったときの受診行動などについて指摘されています。また、重症者を優先した医療提供体制の確保の必要性についても指摘されています。

 

「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020年4月1日) (新型コロナウイルス感染症対策専門家会議)

 

出典:「厚生労働省」ホームページ    (https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q4

 

 



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