●2019年5月1日:「令和の即位の礼

 

 

 

 

即位礼正殿の儀で「おことば」を読み上げられる今上(平成)天皇

 

 

 

「即位の礼」とは?

 

どんな行事でいつ行われる?

 

祝日や休日になるの?

 

 

今上天皇のご退位が平成31年(2019年)4月30日、

 

皇太子殿下が新しい天皇に即位なさるのが

 

令和元年(2019年)5月1日に決まりましたね。

 

では、「即位の礼」がいつ行われるのかご存知ですか?

 

 

「即位なさるその日じゃないの?」

 

という声が聞こえてきそうですが、実は、そうではないのです。

 

今回は、即位の礼についていろいろ調べてみました!

 

 

関連:令和の即位の礼・大嘗祭(予定)

 

 

即位の礼とは?

 

読み方は「そくいのれい」で、「即位礼(そくいれい)」ということもあります。

 

新しく天皇の位についたことを公に告げる一連の儀式を「即位の礼」といい、

 

●「剣璽等承継(けんじとうしょうけい)の儀」

 

●「即位後朝見(そくいごちょうけん)の儀」

 

●「即位礼正殿(そくいれいせいでん)の儀」

 

●「祝賀御列(しゅくがおんれつ)の儀」

 

●「饗宴(きょうえん)の儀」

 

から成ります。

 

 

「剣璽等承継の儀」とは?

 

今上(平成)天皇の剣璽等承継の儀。即位の礼はこの儀式から始まる。

 

 

「剣璽等承継の儀」は、
皇位(天皇の位のこと)を承継された証として、
歴代天皇に伝わる剣璽(けんじ)、御璽(ぎょじ)、国璽(こくじ)を引き継ぐ儀式です。

 

剣璽とは、
三種の神器のうちの天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)と
八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)のことで、
勾玉のことを「璽」と呼ぶこともあることから、「剣璽」と称されています。

 

御璽とは、法律や政令など交付文や認証文に押すための天皇の印章のことです。

 

国璽とは、国家のしるしとして押す印章のことです。

 

関連:三種の神器の意味とは?どこにあるの?祀られている場所とは?

 

 

「即位後朝見の儀」とは?

 

「即位後朝見の儀」は、
天皇が即位なさったあと初めて公式に三権の長をはじめ、
国民を代表する人々に会われる儀式のことです。

 

三権の長とは、
「立法権」、「行政権」、「司法権」を司る機関の長を指します。

 

立法権は国会のことで長は衆議院議長と参議院議長、
行政権は内閣のことで長は内閣総理大臣、
司法権は裁判所のことで長は最高裁判所長官です。

 

「即位礼正殿の儀」とは?

 

「即位礼正殿の儀」は、即位の礼の中心となる儀式で、
各国首脳や国家元首が参列し、
即位した天皇が日本国の内外に、
即位を宣明(せんめい・宣言して明らかにすること)する儀式です。

 

「祝賀御列の儀」とは?

 

「祝賀御列の儀」は、
広く国民に天皇の即位を披露され、祝福を受けられる儀式です。

 

いわゆる「祝賀パレード」のことで、
オープンカーなどで天皇がパレードを行い、
沿道などに集まった国民の祝福を受けられます。

 

現時点では、パレードがどのように行われるのか発表されていません。

 

「饗宴の儀」とは?

 

「饗宴の儀」は、
国民の代表や外国の賓客などが招待され、天皇の即位を祝福する祝宴です。

 

「即位の礼」はいつ行われる?

 

「剣璽等承継の儀」と「即位後朝見の儀」は
令和元年(2019年)5月1日(水)に行われます。

 

「即位礼正殿の儀」と「祝賀御列の儀」は
令和元年(2019年)10月22日(火)に行われます。

 

「饗宴の儀」は、令和元年(2019年)10月22日(火)、25日(金)、29日(火)、31日(木)で、
4日間で4回、着席2回、立食2回で行われ、2600人が参列する予定です。

 

 

 

「即位の礼」が行われる日は祝日や休日になるの?

 

明治天皇の伊勢神宮親謁

 

 

まず、祝日と休日の違いについてご説明します。

 

祝日とは?

 

「祝日」とは
正式には「国民の祝日」といい、
「国民の祝日に関する法律(祝日法)」によって定められたもので、
例えば1月1日の「元日」や5月5日の「こどもの日」などがこれに当たります。

 

休日とは?

 

「休日」は一般的には土曜日と日曜日のことです。
また、「国民の祝日に関する法律(祝日法)」によって定められた
「国民の祝日」、「振替休日」、「国民の休日」
の3種類も休日に当たります。

 

■「国民の祝日」

 

「国民の祝日」とはすでに説明した「祝日」のことです。
祝日は休日に含まれるということになりますね。

 

■「振替休日」

 

「振替休日」とは
「国民の祝日に関する法律(祝日法)」の第3条の2で
『「国民の祝日」が日曜日に当たる時は、
その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする』とあり、
これは、祝日が日曜日と重なる場合に、
月曜日以降を休日に振り替え、休日の数が減らないようにするものです。

 

■「国民の休日」

 

「国民の休日」とは
「国民の祝日に関する法律(祝日法)」の第3条の3で
『その前日及び翌日が「国民の祝日」である日
(「国民の祝日」でない日に限る)は、休日とする。』とあり、
祝日と祝日に挟まれた平日は休日にするということです。

 

「剣璽等承継の儀」と「即位後朝見の儀」は祝日や休日になるの?

 

 

 

2018年12月8日に
「剣璽等承継の儀」と「即位後朝見の儀」が行われる2019年5月1日を
その年一回限りの祝日扱いとする特別法案が成立しましたので、
5月1日は祝日になり、2019年のゴールデンウィークは10連休になります。

 

2019年のゴールデンウィークは通常では以下のとおりになっていました。

 

4月27日(土)休日
4月28日(日)休日
4月29日(月・昭和の日)祝日
4月30日(火)平日
5月1日(水)平日
5月2日(木)平日
5月3日(金・憲法記念日)祝日
5月4日(土・みどりの日)祝日
5月5日(日・こどもの日)祝日
5月6日(月・振替休日)休日

 

「剣璽等承継の儀」と
「即位後朝見の儀」が行われる5月1日が祝日になることで、
祝日と祝日に挟まれた4月30日と5月2日が「国民の休日」になり、
10連休が誕生するという仕組みです。

 

2019年5月1日が祝日になりゴールデンウィークは以下のとおりになりました。

 

4月27日(土)休日
4月28日(日)休日
4月29日(月・昭和の日)祝日
4月30日(火)休日
5月1日(水・祝日)祝日
5月2日(木)休日
5月3日(金・憲法記念日)祝日
5月4日(土・みどりの日)祝日
5月5日(日・こどもの日)祝日
5月6日(月・振替休日)休日

 

「即位礼正殿の儀」と「祝賀御列の儀」は祝日や休日になるの?

 

「即位礼正殿の儀」と「祝賀御列の儀」については、
昭和から平成になり、今上天皇が即位なさった際は、
「即位礼正殿の行われる日を休日とする法律」に従い、
平成2年11月12日(即位礼正殿の儀の日)が休日となりました。

 

そして、令和元年(2019年)10月22日(火)についても
その年一回限りの祝日扱いとする特別法案が国会で成立し、祝日となります。

 

 

即位の礼は一日で終わるのではなく、
長い期間をかけていろいろな儀式を行うのですね。

 

ゴールデンウィークが10連休になったり、祝日が増えることで、
嬉しい気持ちになっている人も多いかもしれませんね。

 

ほとんどの儀式は私たちには参加できないものですが、
祝賀御礼の儀はいわゆる祝賀パレードですので、一般人も参列することができますよ!

 

出典:「日本文化研究ブログ Japan Culture Lab」
   ( https://jpnculture.net/sokuinorei/ )

 

 

 

 

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